2015年 12月 09日
災害時の公務員超過酷勤務をどうするか? |
常総市議遠藤章江氏が平成27年9月関東・東北豪雨で水害を受けた常総市職員の3週間の平均残業時間が139時間、最高342時間になったことに問題提起している。
とはいっても「こんな長時間労働は身体を壊すのでやめさせるべきだ」という提起ではない。
「こんなに残業代を払うと市民から不満が出る」という発言だったので大問題、市議のブログは炎上状態となった。
3週間は502時間に相当するから、342時間の残業時間というのは定時の120時間と合わせると、わずかの睡眠を除くとほとんど職場にかかりきりということになる。
遠藤市議は「職員に残業手当を支給することを批判したものではない」とは言っているが、「結果的に給与が多過ぎないように特別給与体系の創設を求めた」としているので、これはどういう意味かと問いたい。
災害時は残業代を支払わなくてもよいというルールでも作れというのか?
ならばこれは公務員のブラック化である。サービス残業を合法にしてしまうルールを作るしか遠藤市議の主張は通りようがない。非常時には雇用側が勝手に残業代を打ち切ることを可能にせよというのだから、もう労働者を奴隷か何かと勘違いしているのではないか? 労働三権も与えていないくせに、よくもこんな勝手なことばかり言えるものだ。
ところで同じ問題は大災害のたびに噴出している。
たとえば2011年には東日本大震災で被災した名取市職員の残業代が莫大なものとなったので、市長が独断で「残業代を半分にする」と言い出して大問題となり、人事院などからも苦言を呈されて結局全額支給という形になった。名取市は支払われることとなったが、気仙沼市では労使の話し合いでは決着せず、法廷闘争にまで発展してしまった。
実際、こうした過酷勤務のため、退職してしまった職員もいるのだ。
市長や議員がこうした発言を繰り返すのには、「公務員バッシングは支持されやすい」という認識があるからに他ならない。
「残業が多いことで公務員の体調管理を心配する」より「残業が多いことで公務員が多額の残業代を手にすることを妬む」人間が目立つからこそこうした発言をしたくなるのだろう。
だがどんな理屈があろうが、残業代の未払いは違法行為である。
それに全職員の平均残業時間が100時間を超えるというのもまともな労働環境ではない。そこを「残業時間を減らす」方向を向かなくて「残業代を払わなくてもいい」方向へ向くのが議員たちのポピュリズムな脳ミソなのだ。そこには現場で苦しむ労働者の姿など微塵も顧みられていない。
せめて「有償の一時的サポーターを雇う」などといった案ぐらい出せないものか? 市議ならそれくらいの頭を使うくらいできるだろう?
とはいっても「こんな長時間労働は身体を壊すのでやめさせるべきだ」という提起ではない。
「こんなに残業代を払うと市民から不満が出る」という発言だったので大問題、市議のブログは炎上状態となった。
3週間は502時間に相当するから、342時間の残業時間というのは定時の120時間と合わせると、わずかの睡眠を除くとほとんど職場にかかりきりということになる。
遠藤市議は「職員に残業手当を支給することを批判したものではない」とは言っているが、「結果的に給与が多過ぎないように特別給与体系の創設を求めた」としているので、これはどういう意味かと問いたい。
災害時は残業代を支払わなくてもよいというルールでも作れというのか?
ならばこれは公務員のブラック化である。サービス残業を合法にしてしまうルールを作るしか遠藤市議の主張は通りようがない。非常時には雇用側が勝手に残業代を打ち切ることを可能にせよというのだから、もう労働者を奴隷か何かと勘違いしているのではないか? 労働三権も与えていないくせに、よくもこんな勝手なことばかり言えるものだ。
ところで同じ問題は大災害のたびに噴出している。
たとえば2011年には東日本大震災で被災した名取市職員の残業代が莫大なものとなったので、市長が独断で「残業代を半分にする」と言い出して大問題となり、人事院などからも苦言を呈されて結局全額支給という形になった。名取市は支払われることとなったが、気仙沼市では労使の話し合いでは決着せず、法廷闘争にまで発展してしまった。
実際、こうした過酷勤務のため、退職してしまった職員もいるのだ。
市長や議員がこうした発言を繰り返すのには、「公務員バッシングは支持されやすい」という認識があるからに他ならない。
「残業が多いことで公務員の体調管理を心配する」より「残業が多いことで公務員が多額の残業代を手にすることを妬む」人間が目立つからこそこうした発言をしたくなるのだろう。
だがどんな理屈があろうが、残業代の未払いは違法行為である。
それに全職員の平均残業時間が100時間を超えるというのもまともな労働環境ではない。そこを「残業時間を減らす」方向を向かなくて「残業代を払わなくてもいい」方向へ向くのが議員たちのポピュリズムな脳ミソなのだ。そこには現場で苦しむ労働者の姿など微塵も顧みられていない。
せめて「有償の一時的サポーターを雇う」などといった案ぐらい出せないものか? 市議ならそれくらいの頭を使うくらいできるだろう?
by leftwing63
| 2015-12-09 09:00
| 社会(労働・福祉)