2015年 06月 29日
女子プロスポーツは興行的に成り立つのか? |
先に「スポーツじゃなくて日の丸が見たいだけだろ」を書いた私であるが、個人的には日本人選手が海外で活躍することは非常に嬉しい。野茂やイチロー、松井などがメジャーで成功し、サッカー選手がどんどん世界の一流リーグに参加することは誇りだと思う。
さて「なでしこジャパン」である。ここまで快進撃を続けて、このまま一気に優勝へ、と期待したいところではあるが、先日も早朝からこの試合を見ていて感じたことなのだが…。
「女子サッカーって、レベル高いか?」
なんとももったりとした動きのサッカーなのである。普段からJリーグの試合などを見慣れているためか、女子サッカーの、失礼ながらキレのない動きは目立つのである。
女性の体力は平均的に男性の2/3程度とされる。ならば動きが鈍くても、プレイレベルが低くても仕方ないとも言えるが、ではそれに支払われるギャラの問題を考えてみよう。
「なでしこ」だけではない女子サッカー選手の低賃金(冷泉彰彦)
http://www.newsweekjapan.jp/reizei/2015/06/post-751_1.php
このリンク先を読むと女子スポーツ界のギャラの「格差」のほどが記されている。なでしこの場合、年俸は300万程度。一般サラリーマンの平均にも遥かに及ばない。しかし考えてみよう。どう見ても男子のJリーグとなでしこのサッカーレベルは「プロ野球」と「高校野球」の差ほどもあるように見える。高校ぽっと出の新人なら年俸は数百万でもおかしくはないだろう。プレイのレベルとギャラの相関は取れている。
しかしだ。冷泉氏の語るところによると女子テニス界やフィギュアスケート界では年俸が10億以上に達するのだ。フィギュアの男女比較は困難としても、テニスは比較できるだろう。明らかに男子の方が数段レベルが上だ。
さてここで考えて欲しいのは、選手の年俸はプレイについて絶対的に決められるべきものか、それとも男女の体力比を考慮し、相対的に決められるべきものか、ということである。サッカーは前者に属しており、テニスは後者に属している。ゴルフなども後者のようだ。金額的には男子の方が多いが、そのプレイレベルからいうと女子が相対的に高い年俸(賞金)を貰っているといえるだろう。
ビリー・ジーン・キング氏はテニス4大大会の賞金を男女同額にすべきだとの考え方を示している。これに反対する人がいることを嘆いているのだ。
この意見には異論もある。
「ならば男女混合でテニスを行い、その結果のランキングで賞金を決めたらどうなるのか?」
4大大会では男女でプレイの環境としてのセット数も違う。男子の方が大きく体力を削られるのだ。プレイのレベルが低くて、必要とされる体力も少ないのに同じ賞金とは…。それなりに説得力はある。
プロ野球にも独立リーグがあるし、日本女子プロ野球リーグJWBLがある。最低年俸は200万、トッププレーヤーでも1000万に届かない。日本プロ野球NPBに比べると数十分の一という低額だ。
この問題はひとえに男女差別などというものではなく、スポンサーが金を出すか否かにかかっている。テニスやゴルフは宣伝効果が大きいのだ。それがない場合、年俸はたちまち男女の体力比相応の金額になってしまう。スポンサーという後ろ盾がない場合、女子プロスポーツは瓦解してしまうだろう。やはりスポーツの世界は実力の世界だけあって、厳しい現実が背後に隠れている。
さて「なでしこジャパン」である。ここまで快進撃を続けて、このまま一気に優勝へ、と期待したいところではあるが、先日も早朝からこの試合を見ていて感じたことなのだが…。
「女子サッカーって、レベル高いか?」
なんとももったりとした動きのサッカーなのである。普段からJリーグの試合などを見慣れているためか、女子サッカーの、失礼ながらキレのない動きは目立つのである。
女性の体力は平均的に男性の2/3程度とされる。ならば動きが鈍くても、プレイレベルが低くても仕方ないとも言えるが、ではそれに支払われるギャラの問題を考えてみよう。
「なでしこ」だけではない女子サッカー選手の低賃金(冷泉彰彦)
http://www.newsweekjapan.jp/reizei/2015/06/post-751_1.php
このリンク先を読むと女子スポーツ界のギャラの「格差」のほどが記されている。なでしこの場合、年俸は300万程度。一般サラリーマンの平均にも遥かに及ばない。しかし考えてみよう。どう見ても男子のJリーグとなでしこのサッカーレベルは「プロ野球」と「高校野球」の差ほどもあるように見える。高校ぽっと出の新人なら年俸は数百万でもおかしくはないだろう。プレイのレベルとギャラの相関は取れている。
しかしだ。冷泉氏の語るところによると女子テニス界やフィギュアスケート界では年俸が10億以上に達するのだ。フィギュアの男女比較は困難としても、テニスは比較できるだろう。明らかに男子の方が数段レベルが上だ。
さてここで考えて欲しいのは、選手の年俸はプレイについて絶対的に決められるべきものか、それとも男女の体力比を考慮し、相対的に決められるべきものか、ということである。サッカーは前者に属しており、テニスは後者に属している。ゴルフなども後者のようだ。金額的には男子の方が多いが、そのプレイレベルからいうと女子が相対的に高い年俸(賞金)を貰っているといえるだろう。
ビリー・ジーン・キング氏はテニス4大大会の賞金を男女同額にすべきだとの考え方を示している。これに反対する人がいることを嘆いているのだ。
この意見には異論もある。
「ならば男女混合でテニスを行い、その結果のランキングで賞金を決めたらどうなるのか?」
4大大会では男女でプレイの環境としてのセット数も違う。男子の方が大きく体力を削られるのだ。プレイのレベルが低くて、必要とされる体力も少ないのに同じ賞金とは…。それなりに説得力はある。
プロ野球にも独立リーグがあるし、日本女子プロ野球リーグJWBLがある。最低年俸は200万、トッププレーヤーでも1000万に届かない。日本プロ野球NPBに比べると数十分の一という低額だ。
この問題はひとえに男女差別などというものではなく、スポンサーが金を出すか否かにかかっている。テニスやゴルフは宣伝効果が大きいのだ。それがない場合、年俸はたちまち男女の体力比相応の金額になってしまう。スポンサーという後ろ盾がない場合、女子プロスポーツは瓦解してしまうだろう。やはりスポーツの世界は実力の世界だけあって、厳しい現実が背後に隠れている。
by leftwing63
| 2015-06-29 00:01
| スポーツ・娯楽