意味不明、消費者庁の徳島移転 |
文化庁京都移転とともに消費者庁徳島移転である。当然関係者は猛反発している。ツイートでも、少しでもものを考えることのできる論者からは疑問の声が噴出だ。もろ手を挙げて大賛成しているのはろくに脳みそを使っていないクソ溜めのヤフー民くらいのものだ。
それにしても徳島とは唐突である。便利で機能性の高い都市というなら大阪も名古屋もあるのに、なぜに徳島なのか?
職員からしてもメリットなど何もない。家を移転せねばならない。一時的な転勤ではないのだ。永久に徳島に住まなければならない。徳島は「電車」がない唯一の県だ。それほど公共機関が充実していないから日々の生活にも車が必需品となる。まったく非効率・非生産的に加えて反環境的ですらある。プラスになる点が何も見られない。まさに愚案だ。
言いだしっぺは河野太郎消費者行政担当相だそうだが、河野太郎はネオリベ思想の強い議員である。本音は消費者庁を潰したがっているのかも知れない。
そもそも行政機関は中央機関は東京にあった方が便利である。そして地方に支所や支部を置いたほうが効率的に仕事ができるし、他方面からのアクセスも楽だ。
アホウなヤフー民は「東京から離れたくないだけだろ」「都落ちだからか」と間抜けなことばかり書いているが、全国消費生活相談員協会も猛烈に反対しているのだ。ことは消費者庁本庁だけの問題ではない。
「徳島は消費者行政の全国モデルをつくってきた」と徳島県知事は言っているらしい。だが、大西洋一弁護士によると、徳島は消費生活専門相談員の雇い止めや違法業者の横行などがあり(違法業者の摘発件数は四国最低である)、全国的にも遅れている県のようだ。
「消費者庁、徳島に「お試し」移転 長官ら1週間滞在へ」
http://www.asahi.com/articles/ASHDG53M6HDGUTFK00R.html
これを見ると呆れるようなことを河野は言っている。
「『徳島に行くべきかどうか』という議論ではなく、『とりあえず徳島に行くぞ』」
消費者行政のイロハも知らない馬鹿議員に振り回される官僚にもいたく同情するばかりだ。
移転のためには東京でなくてもいいだけではなく、徳島でなければならない動機付けが必要だが、今回それがない。まるで政治家が自分の威信を見せ付けるために、関係のない他人の生活など犠牲にしても構わないという態度に思える。
中央省庁はやはり東京にあったほうがいい。そして枝分かれして地方の支部機関を持つのが理想である。
それより東京になくてもいい機関がある。それは「国会」である。どうせ地方から議員が集まるのだから、それこそ東京である必要はない。河野太郎は自分が率先して「国会を空港もある女満別に」とでも提言するべきだ。これは少々暴言だがネオリベにはこれくらい言っても良かろう。なんせネオリベは他人には競争や既得権剥奪などを語るくせに、自分にはてんで甘い連中だからだ。