犯罪の8割は男性であり、受刑者の9割は男性である |
安っぽいミステリードラマなどを見ても、やたら犯人が女性というパターンが多い。もちろん男性が犯人のケースもあるが、ドラマなどでは女性が犯人役とされるケースの方が実際よりも目立つように思える。
では実際に犯罪に関わる人は、どれくらいの男女比になっているのか? これはここ10年ほど大きく変わっておらず、検挙数はほぼ男性:女性=8:2の比率なのだ。
つまり犯罪の世界は圧倒的に男性上位(下位と言った方がいいか)なのだ。
これは微罪による検挙も含んでいるので、実際には重大な犯罪を犯し、実刑判決を受けて刑務所に服役する男女比はもっと一方的である。
これも近年ほとんど比率に変化はなく、男性:女性=9:1というあまりの大差がついている。
例として昨年12月に裁判で実刑が確定した人数を比較すると、男性1,422人に対し、女性はわずか156人である。男性が90.1%に対し、女性は9.9%にしかならない。
つまり軽微な犯罪は男性の方が圧倒的に多く、重大な犯罪はさらに男性が圧倒しているのだ。
ドラマなどでの女性の犯罪率(?)と比べると、真の犯罪動向は男の攻撃性・競争性を示している。
ところで未成年となると傾向がこの10年ほどで変わっていく傾向がある。
未成年の犯罪は過去から比べて急速に減少する傾向があるが、たとえば2005年には検挙された男子が9.4万人だったのに対して女子は3.0万人。女子の占める率は24%あった。ところが10年後の2014年には男子4.1万人に対し、女子は0.7万人となっており、女子の比率は14%に減っている。
もちろん男子も10年間で犯罪は半分以下に減っているのだが、女子の検挙数は1/4以下にまでなっており、より女子の犯罪行為の減少が目立つ。
犯罪が少ないことは必ずしも良い意味ばかりを示すものではないという指摘もあるし、それはある面では事実なのだろうが、男性に比べて未成年女子の犯罪率の低さ、減少率の大きさというのは、やはり単なる生物的な特性だけでなく、何らかの理性感を持たせる要素があるものと考えられる。
犯罪が多いのは男性の本能的な攻撃性からして仕方ない面もあるが、子育てでも日本の男性は冷淡なのは非常に気になる。なぜならそんなことでは男性の存在する意味が問われることになってしまうからだ。