2016年 05月 07日
邦画の質的壊滅はどうしようもない事実 |
ダイヤモンドオンラインの記事に英国の映画配給をしているアダム・トレル氏の談話が載った。そこでのトレル氏の日本映画批判は強烈である。
「日本映画のレベルは本当に低い。最近すごく嫌いになってきたよ!」
最近では韓国、中国、台湾、タイなどの方が質が上だそうである。
「『進撃の巨人』はテレビドラマレベル」「コミック原作の恋愛ものにはため息しか出ない」
愛国ポルノが蔓延っている現在の日本のこと、また「反日営業人」などという反発が出るかと思いきや、映画ファンの大多数はトレル氏の発言に納得だという。
邦画は1970年頃までは洋画を圧倒していた。これは邦画のレベルが高いというよりも、洋画の絶対数がまだ少なかったためである。
その後1980年代には邦画と洋画の成績は拮抗する。洋画の公開数は少なかったが、単体のヒットが大きいためだ。
そして1990年代には完全に洋画がリードしている。洋画の方が、より厳選されて公開されるのだからこれが当然の姿だ。今思えば80~90年代の映画のあり方が望ましい姿だったと思う。
ところが2005年頃から、再び邦画が洋画を圧倒し始めたのだ。もう洋画の輸入にも抵抗のない時代になぜそうなったか? それは邦画が商売至上主義に徹したからだ。
イケメンの俳優を演技力無視で主役に使う。AKBなどのアイドルを場違いなところに出演させる。脚本ときたら、テレビシリーズの延長線レベル、あるいは漫画の丸写しか、安直なお涙頂戴物でお茶を濁す。
こうした「とにかく数字さえ取れればいい」という発想により、B層的観客を集めはするが、内容的にはスッカラカンという情けない状況となってしまった、これが現在の邦画の実態である。
ジブリの作品がアカデミー賞にノミネートされるが、グランプリは常にディズニーに取られて敗北する。これを「アメリカの身びいきだ」と批判するオタクがいるが、完全に自国過大評価である。
なぜジブリが負けるのか? 理由は簡単だ。つまらないからである。
どうでもいい日常風景を延々と見せられ、特段の見所もないまま時間だけを費やす日本アニメ映画と、1.5時間程度に内容をギュッと詰め込んで、軽快なテンポで話を進め、観客を退屈させない演出を心がけるディズニー映画とでは正直言って相手にならない。
つまりは今の邦画の大ヒット連発は完全に実力以上のバブルである。
日本の映画界は究極のガラパゴス状態にあるといってもいい。だがこんな不健全な状態はいつまでも続くわけではない。
内容ではなく萌え前面の絵柄ばかりのアニメ、演技力ゼロでも抜擢されるアイドルや芸人たち、ワンパターンの繰り返しで観客を騙し続ける脚本家。
こんなバブル状況は早めにはじけて、真っ当な姿に戻った方がいいのかも知れない。
「日本映画のレベルは本当に低い。最近すごく嫌いになってきたよ!」
最近では韓国、中国、台湾、タイなどの方が質が上だそうである。
「『進撃の巨人』はテレビドラマレベル」「コミック原作の恋愛ものにはため息しか出ない」
愛国ポルノが蔓延っている現在の日本のこと、また「反日営業人」などという反発が出るかと思いきや、映画ファンの大多数はトレル氏の発言に納得だという。
邦画は1970年頃までは洋画を圧倒していた。これは邦画のレベルが高いというよりも、洋画の絶対数がまだ少なかったためである。
その後1980年代には邦画と洋画の成績は拮抗する。洋画の公開数は少なかったが、単体のヒットが大きいためだ。
そして1990年代には完全に洋画がリードしている。洋画の方が、より厳選されて公開されるのだからこれが当然の姿だ。今思えば80~90年代の映画のあり方が望ましい姿だったと思う。
ところが2005年頃から、再び邦画が洋画を圧倒し始めたのだ。もう洋画の輸入にも抵抗のない時代になぜそうなったか? それは邦画が商売至上主義に徹したからだ。
イケメンの俳優を演技力無視で主役に使う。AKBなどのアイドルを場違いなところに出演させる。脚本ときたら、テレビシリーズの延長線レベル、あるいは漫画の丸写しか、安直なお涙頂戴物でお茶を濁す。
こうした「とにかく数字さえ取れればいい」という発想により、B層的観客を集めはするが、内容的にはスッカラカンという情けない状況となってしまった、これが現在の邦画の実態である。
ジブリの作品がアカデミー賞にノミネートされるが、グランプリは常にディズニーに取られて敗北する。これを「アメリカの身びいきだ」と批判するオタクがいるが、完全に自国過大評価である。
なぜジブリが負けるのか? 理由は簡単だ。つまらないからである。
どうでもいい日常風景を延々と見せられ、特段の見所もないまま時間だけを費やす日本アニメ映画と、1.5時間程度に内容をギュッと詰め込んで、軽快なテンポで話を進め、観客を退屈させない演出を心がけるディズニー映画とでは正直言って相手にならない。
つまりは今の邦画の大ヒット連発は完全に実力以上のバブルである。
日本の映画界は究極のガラパゴス状態にあるといってもいい。だがこんな不健全な状態はいつまでも続くわけではない。
内容ではなく萌え前面の絵柄ばかりのアニメ、演技力ゼロでも抜擢されるアイドルや芸人たち、ワンパターンの繰り返しで観客を騙し続ける脚本家。
こんなバブル状況は早めにはじけて、真っ当な姿に戻った方がいいのかも知れない。
by leftwing63
| 2016-05-07 09:00
| スポーツ・娯楽