深夜アニメにオタクを繋ぐのも限界か? |
サブカルチャー産業そのものは2005年頃にピークアウトしており、今やBD、DVD(オタク表現で「円盤」)の売上げは全盛期の半分以下に落ちてしまった。
その後も深夜アニメを中心になんとかオタク向けアニメを作り続けていたが、その成績もどんどん下がり、もはやアニメ市場はメディアにとってもおいしい商法ではなくなっている。
最近の深夜アニメ発の大ヒットといえば「おそ松さん」だろうが、これは女性(オタク表現で「腐女子」)の間で流行したもので、アニオタによるものではない。
テレビ東京では深夜枠のアニメは2015年についに廃止されてしまった。
どこを見ても似たような展開ばかりなのが飽きられる原因であることに間違いはない。
…と、この問題点を指摘してしまうと「○○はここが違う!」などと噴き上がるオタクが常にいるが、傍(一般人)から見ていればそんなものはないも等しい。
今ではオタクの主流がネトウヨとなり、この現実を突きつけるとバカなウヨオタが発狂するのでこれまでわざわざ燃料を投下してこなかったが(笑)、深夜アニメの凋落は明白な現実なのである。
日本のアニメは劣悪な条件で作られていることはもうよく知られていることだ。認めたくないのは、アニメを作成している現場で、そこそこの役職に就いており、現在の地位を守りたいとする層と、進歩のない萌え系アニメをいつまでも愛でていたいと思い、その世界を悪く言われるのを我慢ならないバカなオタクの一部だけである。
不思議なことだが、アニメ界とはインナーな人がそのブラックを認めようとせず、アウトサイダーな人が問題点を熟知して告発している奇妙な世界である。
私もかつてはJOJOや銀英伝などはDVDを借りてまで見ていたが、最近は深夜にアニメが始まるとチャンネルを変える癖がついてしまった。そしてこれはどうやら私が年齢を重ねてアニメファンとの嗜好の違いが生じたというだけでは説明がつかない。というのも子供も最近の深夜アニメを見せると「つまらない」というからだ。
アニオタだけに媚びた結果、飽きやすいアニオタに捨てられ、それがさらにアニメ界の経営健全化を妨げる。この構図は当分変わりそうにない。